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逆転裁判4レビュー・ネタバレあり(2007年4月執筆)

逆転裁判4クリア直後に書いたレビューです。

 


逆転裁判4』をクリアしたのでその雑感を。
まず、“おもしろい”か“おもしろくない”かで言うと、おもしろいと思います。

ただ、“おもしろい”を分析すると結構微妙です。
ゲームシステム的には問題なく面白いのですが、物語としては及第点まで達していないと言わざるを得ません。

まず、システム面ですが、「指紋検出」や「X線による絵画の下書き検出」なんかはDSの機能を上手に使っていますし(私が『蘇る逆転』をやってないので新鮮ってのもあります)、コレまでのシリーズで培ってきた法廷パートの完成度は磐石です。
惜しいのは、新要素である「みぬく」が消化しきれてないところでしょうか。一番の問題は、「みぬく」が常に使えるものではないってところ。逆に言えば、「みぬく」が使えるとところは「みぬく」を使わないと先に進めないと分かってしまうのですよ。前作までの「サイコロック」は“どれだけ証拠をあつめればいいかが分からない”という部分で緊迫感を持ってましたからね。

不満もありますが、システム面は総じて「コレでいいんじゃないの」って言えるんですけど……ストーリーがねぇ。
簡単に言ってしまえば、新キャラの紹介で終わってしまってるんですよね。
壮大な自己紹介をゲームまるまる1本使ってる感じです。
まぁ、それはいいとしましょう。
ですが、一番ダメなのは、検事がきっちりと主人公の対面に立ってないないことです。
今作の検事は、犯罪を立証することよりも真実を知ることを最初から優先してくるんですよ。
だから、相当にヌルイんです。困っている主人公を助けてくれることも度々でどっちが主人公か分からなくなってくるくらいです。
これまでのシリーズの検事は、真実よりも理論を重視し証拠と事実のみを押し付けて無実の依頼者を有罪にしようとしたものです(最後は改心して共に真実を究明する協力者となるんですけどね)。だからこそ、彼らが信じる理論のヒビを見つけて指摘し、証拠の新たな側面を見つけて真実を究明するってのが爽快感を生んでたんですけどね。
もちろん、今作の検事の立ち位置にも理由があってキャラクタ設定に基づいてのものではあるのですが……。
明らかにシリーズは続きそうなので、こういった不満が次回作への布石ともとることができますけど……。
自己紹介ゲームとしてはトンデモなくできはいいですけど、その紹介ゲームを許せるかどうかで判断が分かれるでしょう。
私の判断としては、コレはコレでアリだろうと思ってます。
ただ、次回作が気になるよりも茜チャンが可愛かったので『蘇る逆転』がやりたくなりましたけどね。
もちろん、次回作も気になってますよ“彼女”が出てくるかだけですけど。

しかし、『バイオハザード0』といい、カプコンは自己紹介ゲームが好きですよねぇ。